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スタッフ
グローバルCOE研究員
内田智秀 研究員Uchida Tomohide
【研究内容】
モーリス・メーテルランク(1862-1949)の戯曲の自筆草稿群をコーパスとし、その生成過程の検証を行い、最終稿では得られない新たな解釈、意味づけをこれまで導き出してきたが、本プログラムではその生成を支えてきた19世紀末のベルギーの歴史的、社会的、文化的コンテクストを視野に入れ、さらに深いテクスト解釈をめざしたい。19世紀末ベルギーは独立から半世紀経ったにもかかわらず、その地理的、言語的問題を抱え込みながらも、独自の文化を生み出そうと試み続けていた。こうしたコンテクストに自筆草稿を位置づけることで、最終稿では解明できないメーテルランクの文学に対する態度を見出すことが可能だと考える。しかしメーテルランクがベルギー文学のため作品制作に取り組んでいたと結論づけるのではない。メーテルランクが自らの創造力に問いかけながら、加筆と削除――作家の視点の変化や過去の構想に対する全体的、部分的反省――を繰り返していくことで、戯曲が当初の構想とは異なる全く新しい作品そして文学へと変貌を遂げたその過程を、初期代表作『ペレアスとメリザンド』の草稿の分析を通して解明する。
主な研究業績
論文
・「メーテルランクにおける新プラトン主義の影響」, 『日本フランス語フランス文学会中部支部研究報告集』No 33, 2009年
・「「あいだ」にみる『青い鳥』の幸福について」, 『日本フランス語フランス文学会中部支部研究報告集』No 32, 2008年
口頭発表
・「『青い鳥』に潜む民間メルヒェン――生成過程での仙女を中心に――」, 日本児童文学学会第47回研究大会, 2008年



