研究活動|名古屋大学グローバルCOEプログラム|テクスト布置の解釈学的研究と教育

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研究活動

オープンレクチャー

第3回オープンレクチャー

2007年12月12日(水)18:00~
ピエール=ルイ・レ 教授(パリ第三大学(新ソルボンヌ)・フランス文学)

「『三つの物語』は、フローベール作品における小休止なのか?」<通訳付き>

"Les Trois contes, un intermède dans l'œuvre de Flaubert ?"

<内容概略>

この三部作は、どうやらフローベールの当初からの意図に呼応して作られたものではない。フローベールは別々に発表した物語を一冊にまとめたのであり、その全体は一見したところ、飽くことなく書き直された『聖アントワーヌの誘惑』や、完結することのなかった『ブヴァールとペキュシェ』といった大作の間の小休止となっているようにも思える。だが重要なのは、異なる時代(同時代、中世、古代)の物語の集積が、主題や筋立てといった概念を無効にするような形式的類似性を提示し、構想的な統一性を獲得していることである。かくして『三つの物語』は、フローベールが追い求めた「無についての書物」への一歩だったのであろう。

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