プログラム紹介|名古屋大学グローバルCOEプログラム|テクスト布置の解釈学的研究と教育

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プログラム紹介

目的・概要

プログラムの目的

本プログラムは、21世紀COEプログラムの成果を継承しながら、言語テクスト群の構造解明を中核理論として、若手研究者の効果的育成を目指すことを目的としている。

21世紀COEプログラム「統合テクスト科学の構築」は、歴史、文学、思想、図像、身振りなど人間社会の多様なテクスト形態を統合的、多角的に解明し、大きな成果を収めた。
本プログラムは、教育研究拠点形成という趣旨に照らして、これまで得られたテクスト学の学問的成果を基盤に、人文科学の根源である解釈学の新知見を織り交ぜて、文字・言語テクストの解釈的手法をさらに深化し、「解釈」という知的営為を一新する方法論と教授法を確立することを目指している。
新たな視線でテクスト現象を見、その背後にあるコンテクストとテクスト布置を理解する手法を自らの学問的ツールとして体得した若手研究者を育成することが本プログラムの目的である。

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プログラムの概要

【テクストの布置構造】
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【テクストの布置とは】
21世紀COEプログラムの5年間から得られた成果の一つは、テクストが特有の布置を自ら構成するということであった。
テクストが成立するプロセスの所産としての前テクスト、他のテクストとの広義の引用関係としての間テクスト性、テクストそれ自体への注釈ないしは解釈としてのメタテクスト、テクストが帰属するジャンルを明示する指標としての題名、書式、構成などのパラテクストなどがその構成要素である。
それは上記のように図式化される。
こうした一連のテクスト群が取結ぶ諸関係の結節点として当該テクストは存在しており、その布置の総体が広義のテクストなのである。

[基本構想と意義]
21世紀COEプログラムの成果から、言語・文字テクストに特化した理由は、本プログラムが教育研究拠点であるという性格上、より顕著な成果を収めた言語・文字テクストの分野の蓄積を教育に活用すべきであると考えたからである。
この実績に解釈学を集大成したガダマーのテクスト論や、ソシュール以後の現代言語学の成果を批判的に継承しつつ練り上げる理論と方法を、人文科学の基礎的教養として構築するならば、先端的でかつ新たな学問的地平を切り開く能力と素養を身につけた若手研究者を育成することができる。
それぞれ異なる言語で話され、かつ書かれたテクストを解読するための堅固な技術を習得することと並んで、テクストが一つの布置構造を形成して存在していることを理解しかつ前提として、所与の対象に取り組む若手研究者を養成する教育システム構築を目指している。
異なる研究科を事業推進担当者に加えた理由は、本プログラムが言語・文字テクスト分野において極めて重要な社会的意味を有する法テクストや経済思想テクストの研究教育も射程においているからである。
とくに法のテクスト論的探究は、司法制度改革により一般人が裁判に参与することが決定している現在のわが国の状況に鑑みて、実践的な意味合いも有している。
法テクストの意味論的考察は、法学の分野だけでなく、テクスト意味論の問題でもある。

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